2021年9月現在、「バイオミミクリー」で検索し出てくる記事は約32,100件だ。
私が初めてバイオミミクリーに出会ったのは、小学生の頃。コンピュータ室(今となっては1人1台PC時代!)で、自分の興味のあることについて検索する授業があった。その授業の中で、ある男の子が「ヤモリの足の裏の画像ない!?」と叫んでいた。なぜ必要だったのか今となってはわからないが、とにかくそれに協力することにした。「ヤモリ 足の裏」で検索すると、なみなみしたヤモリの足の裏の画像が大量に出てきた。そのうちの一つをクリックしてみると、なぜヤモリは壁にくっつくのか、解説されていた。つまるところ彼らの足の裏には毛がたくさん生えていて、その毛によってファンデルワールス力という微弱な分子同士が引っ張り合う力が発生している、ということだ。さらに、その力を応用した粘着テープが出来たという話も載っていた。生き物好きな小学生だった私は「生物ってそんな見方もできるんだ!!」とすぐさま興味を持って、他の生物の形が応用された事例について記事を読み始めた。クラスの男の子に画像を渡すことなんてすっかり忘れて、夢中になってしまった。
このように「生き物からヒントを得た発明」について知ったのは、小学生の頃だった。それが「バイオミミクリー」として私の前に姿を現したのは、中学生のころだった。
つづく
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